ブロックチェーンで国内有数の先進的IT企業 ~ブロックチェーンで世界に向けた事業を~

株式会社INDETAIL 代表取締役 坪井 大輔 様

ブロックチェーンで国内有数の先進的IT企業
~ブロックチェーンで世界に向けた事業を~

 

本日は、株式会社INDETAIL代表取締役の坪井社長にお話を伺いました。

 

太田:IT企業のインディテール様ですが、具体的にはどのような事業をされているのでしょうか。

 

坪井:弊社は2019年でちょうど10周年になりまして、社員は160人、そのうち85%がシステムエンジニアで、ソフトウェアの開発をメインの事業として行っております。従業員の平均年齢は32~33歳で、外国籍の従業員も多く、現在8カ国の従業員が在籍しています。ブロックチェーンを使用した事業の開発に力を入れていて、ソーシャルゲームの運営なども行っています。ブロックチェーンについては、道内ではトップ、国内でも上位に入るレベル感で事業を行っておりまして、ブロックチェーンをテーマとした講演業も年に30本程度行っています。あとは起業をテーマとした講演も行っていたり、IT関連の書籍を2冊出させていただいたりしています。

 

太田:創業10年ということですが、その前は何をされていたのですか。

 

坪井:私は現在41歳ですが、10年前までは人材派遣業の会社で働いていました。東京本社の会社で札幌支社長を務めていました。起業のきっかけとしては、もともと科学大学出身で理科系の脳を持っていたこともあり、IT分野の関心が強かったのはありますね。人材ビジネスは人材の登録制で、在籍している人材の強みを出すのが難しかったりしますからね。自分で業をなすことを考えたときに、もともと関心のあったIT分野に決めました。

 

太田:起業当初のお話を伺ってもよろしいですか。

 

坪井:最初は6名でスタートして、ある会社のまがりから始めました。ちょうど10年前はスマートフォンが世の中に出始めたころで、アプリを制作できる会社がなかったんですね。道内では初めて我々がスマホアプリの制作を開始して、会社は成長しました。あとはECサイトの事業も立ち上げていて、今でいうメルカリに似た事業として「モアモール」という事業を行っていました。ただ、メルカリの台頭によって戦うのを止めて、事業は売却いたしましたね。その後ブロックチェーンの投資を開始しました。

 

太田:仮想通貨やブロックチェーンとはいったい何なのでしょうか?まず、資産形成という観点では仮想通貨はどのような見方を持つとよいのでしょうか。

 

坪井:まず仮想通貨についてですが、仮想通貨と一口に言ってもさまざまな種類があります。それぞれのコインでルールが違ったり発行数も違います。例えばビットコインは発行数が限られています。限られているから貴重で価値が上がるモデルなんですね。2147年をラストとして発行が止まります。その後暴落するんですね。だから仕組上は右肩上がりになるモデルになっています。ただ、需給のバランスや、半数以上が出始め当初安かったときのビットコインを多く買っていた人の保有で占められているという現状がありますので、値動きは読めません。一人の大株主が株を売却すると暴落するのと同じ、なおかつビットコインの保有者は公開されていません。ビットコインは本質的な価値ではなくて、ビットコインを保有・売却するといったマーケティング的なコントロールで上下するので、結論は読めません。

 

太田:今後このような仮想通貨に現代の通貨は入れ替わっていくのでしょうか。

 

坪井:お金の歴史を含めて考えると、リアルマネーはなくならないでしょうね。イメージとしては通貨として価値がついていないものに価値がつくようになるイメージです。例えば有名人との握手だったり、ありがとうの気持ちだったりですね。仮想通貨によって価値がなかったものを定量化しやすくなり、実際にお金の価値がついていないものが仮想通貨になっていきます。この25年でインターネットの世界とリアルな世界がストレスなく融合されてきたように、第三の世界が仮想の世界です。仮想の世界というのはVRだったり仮想通貨だったりですね。ここに経済圏をつくろうとしています。この第三の世界に「置き換わる」のではなく「融合されていく」というイメージです。だからリアルマネーはなくならなくて、ある一定のコミュニティの中に独自の資産が生まれる形になると思われます。

 

太田:とても分かりやすくご説明いただきありがとうございます。ブロックチェーンとは何なのでしょうか。

 

坪井:ブロックチェーンは仮想通貨を実現させる技術です。ビットコインを目的だとするとブロックチェーンは手段です。アマゾンで買い物をする目的のために、インターネットという技術があるのと同じですね。ブロックチェーンはテクノロジーです。最大の特徴は「分散型」ですね。今の世の中は中央集権になっています。例えばマネーでいえば、銀行口座にみんながお金を預金していて、そこから振り込んだり入金されたりしていますね。ネットの世界でいえばアマゾンやグーグルといったプラットフォーマーに大量のデータが集まっています。ビットコインにはそういった運営元がありません。通貨でいえば、日銀や銀行がないのと同じです。その代わりビットコインを所有する各自がそれぞれを管理し合っているわけですね。メルカリの個人間取引をイメージしていただけるとよいかと思います。リサイクルショップに物を売って、誰かがそれを買っていたのが直接個人間の取引になっているわけですね。ブロックチェーンは直接的な取引において、例えば個人情報の管理や台帳といったものが、過去のものにまで追跡できる形で整備されることを可能にした技術です。

 

太田:ありがとうございます。企業がIT化していくために重要なことはなんでしょうか。

 

坪井:まずは目的を絞ることが大切です。企業のどの部分をIT化したいのかですね。クライアント探しなのか、商品の宣伝なのか、はたまた社内業務なのか。そこから目的に応じて既存のサービスが使えればそれを使って対応することが可能ですし、よりオーダーメイドなものが必要とされる場合はシステムの構築になります。

 

太田:最後に今後の展望について伺えると幸いです。

 

坪井:よりブロックチェーンに集中的に投資していきたいと考えています。現在のソフトウェアの開発事業を売却して、従業員数も10分の1程度に減らします。そしてブロックチェーンを使った新しいサービスの開発と投資を行って、国内外を問わずに世界に向けて発信していきたいと思っています。

 

太田:坪井社長、本日は貴重なお話を誠にありがとうございました。

 

坪井:ありがとうございました。

 

 

お客様に寄り添い歩み続ける建築設計事務所 ~100%紹介の知る人ぞ知る建築士~

株式会社アユミ建築設計 代表取締役 伊東 祐一 様

お客様に寄り添い歩み続ける建築設計事務所
~100%紹介の知る人ぞ知る建築士~

 

 

本日は、建築設計事務所を経営されている株式会社アユミ建築設計、代表取締役の伊東社長にお話を伺いました。

 

太田:独立のきっかけを伺ってもよろしいでしょうか。

 

伊東:今年が4期目となりますが、それまで3社で設計の仕事をしてきました。建築には小学校4年生から興味があって、それからずっと一本で生きてきました。独立してやっとスタートラインに立ったなという感じです。やりたいことがすぐにわかって、他に目もくらまなかったのは非常にありがたかったなと思っています。

 

太田:建築に興味を持たれたきっかけはあったのでしょうか。

 

伊東:家に送られてくる住宅のチラシに記載されている間取りに興味を持ったんです。方眼紙に写したりして遊んでいました。

 

太田:会社時代のお話を伺ってもよろしいでしょうか。

 

伊東:同じ設計といっても3社で全くジャンルが違っていましたね。小さい設計事務所から大手のハウスメーカーにも在席しておりましたので、デザインやクライアントとの接し方もさまざまでした。今の会社名の「アユミ」は「お客様と一緒に歩いていく」という意味です。お客様の横に立って一緒に前を向いて歩いていきたい、といった想いを込めています。会社時代の18年間は、お客様に対するスタンスもさまざまでしたが、そのなかで私が構築したいお客様との関係性は「アユミ」なんだということが定まってきました。

 

太田:建築の仕事について詳しく伺ってもよろしいですか。

 

伊東:何もないところからお客様の要望を聞きながら、一緒に建物をつくっていきます。今は土地探しから一緒にやる場合もありますね。改築のご要望があったお客様がいろいろと話を伺うと新築の方がよい場合もあったりするし、建て替えのご要望があったお客様が改築の方になったりとさまざまです。仕事のスタンスとしては、「ただお客様の言われたとおりにする」ということはしません。あくまで「自分はこう思う」ということを伝えます。

 

太田:お客様はどういった方が多いのでしょうか。

 

伊東:顧客はほとんど法人ですね。一般住宅は知人しか手掛けていません。病院のように専門的な建物をメインに手掛けています。経営者からのご相談が多くて、今のところ100%紹介と指名で受注しています。広告はしていないですね。10年ぶりの知人から紹介をいただくといったこともあります。

 

太田:だいたい1件あたりどれくらいの期間がかかるのでしょうか。

 

伊東:基本的に1年ほどかかります。短くて数カ月、長くて2年ぐらいかかりますね。その期間にお客様のご要望や意見も変化していきます。最初は漠然としたお客様のイメージを徹底的にヒアリングするところから始まります。要望を言葉にするのは非常に難しいので、言葉をうのみにせずに、3Dで見てもらったりして視覚的に納得していただくようにしています。できあがってから「なんか違う」は絶対にしたくないので、お客様が心底わかりきった状態で完成するように心がけていますね。

 

太田:一度言ったことが変化することもあるんですね。

 

伊東:一度言ったことが変わってもいいと私は思っています。一緒に変化していければいいので。その人の人生を歩むことはできないけど、人生に寄り添うことはできます。一緒に寄り添いながら、変化しながら、歩んでいくことが私は大切だと思っています。たまにお客様と考えが合わないときもありますが、まずは正しいと思えるようにしっかり考えていきます。

 

 

 

太田:お一人でやられていると仕事の量は大変ではないですか?

 

伊東:今は会社時代の元部下である主婦の方に作業を手伝っていただいたりしています。決まった量を決まった金額で一定の期間でやっていただくように依頼していますね。もともと腕のある方なので、家庭の時間と照らして好きなときにやっていただけるようにしています。ゆくゆくはこういったスキルのある方で、家庭の都合でフルタイムとして働けないような建築関係の方に、フリーランスとして登録していただけるような形ができればいいなと思っています。依頼する仕事の内容は、プランではなく、面積計算などのある種型が決まった作業的なものです。大事な部分は自分がやって、作業的なところを依頼することで業務量を調整しています。

 

太田:今後の展望を伺ってもよろしいでしょうか。

 

伊東:組織的な大きな会社にする必要はないと思っていますけど、体制は整えたいなと思っています。自分の年齢が上がると体力も下がるし、仕事の質も変わってしまいますよね。40代にできることと50代にできることは違うと思っています。さらに自分が持っているものを若い世代に教えていけたらいいなと思っています。それは私が社会で出会ったいろいろな方に教わってきた感謝が大きいです。それを誰かに教えて還元していきたい。現場にはずっと立っていたいので、70歳になってもこの仕事は続けていたいですね。

 

太田:今後何かやりたい仕事などはありますか。

 

伊東:古い建物のリノベーションに力を入れています。私は20年前の建築物を知っていて、20年後には40年前の建築物を知っていることになります。新築よりすごく手間がかかったり、世の中で確立されていないところがあるので経営的にみると効率的な仕事ではないですが、10年後20年後のために経験値と実績を増やしていきたいです。できるとすごく楽しいしお客様と喜びを分かち合えて、やってよかったと思える仕事ですね。他があまり受けたがらない依頼や大手では扱いづらい依頼も積極的にやっています。そうすることで自分の専門性も広がって、自分がお客様にできることが増えていきます。今後も自分のスキルを高めながら、お客様に寄り添っていけたらいいなと思います。

 

太田:伊東社長、本日は貴重なお話誠にありがとうございました。

 

伊東:ありがとうございました。

5年で患者が5倍の歯科医院!? ~事業承継後急成長する若き先生の経営戦略とは~

医療法人社団本間歯科医院 理事長 本間 啓史 様

5年で患者が5倍の歯科医院!? 
~事業承継後急成長する若き先生の経営戦略とは~

 

本日は、歯科医院を経営されている本間歯科医院、理事長の本間先生にお話を伺いました。

 

太田:順調に成長されている本間歯科医院さんですが、先生が医院を継がれたころのお話を伺ってもよろしいでしょうか。

 

本間:当院は創業が1934年で、私で3代目になります。私が当院に入ったのが5年前になりますね。引き継いだ当初は患者様の高齢化も激しく、患者様の数も減少傾向にありました。

 

太田:そこからどのように患者様を増やしていかれたのでしょうか。

 

本間:まずは無料でできる集患方法として、WEB回りを整えました。WEBサイトの整備からスマホ対応、アメーバブログの更新や、Facebook、インスタグラムなども始めましたね。WEBやSNSを整えることで若い方が多く来院してくださるようになりました。来院してくだされば口コミでまた広がっていきましたね。

 

太田:口コミで広まるには本間歯科医院さんならではの差別化のポイントがあるかと思いますが、いかがでしょうか。

 

本間:当院は、治療内容の説明に他院よりも多く時間をかけて、より丁寧な治療を心がけています。治療内容をしっかりとご理解いただいたうえで治療を開始するようにしていますね。そういった丁寧なサービスが顧客満足度につながっているのかなと思います。

 

 

太田:患者様が増えられるとスタッフさんも足りなくなると思いますが、採用はどのようにされてきたのでしょうか。

 

本間:私が当院に入った当初はスタッフの数は3名でしたが、現在は16名になっています。採用としては歯科衛生士さんがなかなかいないので難しいポイントではありますね。ただでさえ少ないなかで札幌に就職される方が多いので、どうすれば当院に来たいと思えるか工夫をかさねました。やはり「働きたい」と思える歯科医院は、器具の消毒がしっかりされていて、「自分自身もここで治療されたい」と思えるような医院です。そんな医院づくりを心掛けましたね。あとはスタッフの雰囲気や歯科医師の雰囲気などがわかるようにWEBサイトの採用ページを整えて、スタッフの声も掲載して、当院の良さを伝えられるように工夫しました。

 

太田:すばらしいですね。最後に今後の展望についてお聞かせいただいてもよろしいですか。

 

本間:経営としては売上1億円の歯科医院を目指しています。全国で6万8000件の歯科医院があるなかで売上1億円を超える歯科医院は2000件ほどしかありません。まずはそこを目指していますね。順調に売上もあがれば最新機器や設備を導入し患者様に還元したり、スタッフの福利厚生を充実していきたいので、早く実現できればなと思います。また将来の夢としては企業内保育をやりたいと思っています。スタッフもそうですが小さなお子様をお持ちの患者様にも気軽に利用していただけるように、歯科医院に併設する形で保育園ができるといいなと思っています。

 

太田:本日は貴重なお話を誠にありがとうございました。

 

本間:ありがとうございました。

 

 

【編集後記】

歯医者さんは定期的に通うところですし、選ぶのも大変です。そんな中で患者さんを増や続けているのは、本間先生の姿勢にあるのがお話をして感じました。保育園ができたら素敵ですね、私も楽しみになります。

介護業界の人材定着・採用を支える社労士事務所 ~人事コンサルティングで北海道を元気にする~

社労士オフィスONE 代表 沢田 寿晴 様

介護業界の人材定着・採用を支える社労士事務所
~人事コンサルティングで北海道を元気にする~

本日は、社労士事務所を経営されている社労士オフィスONE、代表の沢田先生にお話を伺いました。

 

太田: ホームページ拝見いたしました。非常にすばらしいですね。介護業界に特化されているのですか。

 

沢田:そうですね。もともと寿司屋で働いていたのですが、将来を考え社労士の道を考えました。資格取得後、実務期間を終えてとある研修会社で働いていたのですが、そこで自身が介護業界に特化した研修を企画したのがきっかけです。参加いただいたお客様は訪問介護事業所の経営者さんだったのですが、皆さん「理想の介護」を求めて独立されたのに経営がうまくいかないといった状態でした。ビジョンがしっかりされているし何より一生懸命な方々だったので、この方たちのお役に立ちたいなと思い、介護業界に特化する形になりましたね。

 

太田:そうだったのですね。社労士事務所としてオフィスONEさんの強みはどういったところにあるのでしょうか。

 

沢田:普通、社労士事務所と聞くと人事・労務に関する問題を解決するイメージがあると思うんですね。何か問題が起きたらお願いしようといった形で。しかし私たちは事後問題の解決といった処理業務などはあまりおこなっていません。私たちがおこなっているのは「人材定着」だったり「人材採用」のコンサルティングです。マイナスをゼロにする仕事ではなく、よりよい会社づくりを支援することに力を入れています。

 

太田:例えばどのようなことをされているのでしょうか。

 

沢田:人事顧問という形でお仕事をさせていただいているのですが、人材定着や採用に関するさまざまなアドバイスをさせていただいております。人事に関する各種制度を整備して定着率の向上に貢献し、その整備された制度や高い定着率を以ってホームページに掲載する。そこで採用力アップを図るといった形が大まかな流れです。したがって人材定着・採用において非常に重要なので、私たちは社労士事務所ですがホームページの制作業務などもおこなっています。

 

 

 

 

 

太田:すばらしいですね。定着率アップに重要なことを伺ってもよろしいですか。

 

沢田:福利厚生として大切なのは「有給の取得」と「研修制度」ですね。二点とも弊社の社内でも実践しています。有給規定はあっても通常の企業さんではその取得率はかなり低いことが多いと思います。まずこの取得率の向上をおこなったりしています。また、研修制度は非常に重要です。従業員さんの成長意欲の向上やそれを満たすためにも、定着率の高さと強い結びつきがあります。弊社では提携先の研修が安価で受けることができるので、そちらを顧問先に活用していただいたりしています。研修内容はコミュニケーション力だったり、法律や営業力、社会人としてのスキル面などさまざまですね。

 

太田:ありがとうございます。最後に今後の展望を伺ってもよろしいですか。

 

沢田:1つはホームページの制作業務を属人的におこなっている形になので、それを会社として仕組化して体制を整えていきたいと思っています。需要はあるのに弊社の処理が追い付かないという状態なので。もう1つは自働化へのチャレンジですね。クラウド化にどんどん投資していきます。出勤簿のクラウド化や給与計算の自動化、従業員さんの各種手続きの自動化など、生産性のない仕事を極力減らせるような取り組みに力を入れていきたいと思っています。

 

太田:本日は貴重なお話を誠にありがとうございました。

 

沢田:ありがとうございました。

 

 

【編集後記】

とても爽やかな方で、

お寿司屋さんから社労士さんになったという経緯に驚きました。

私のイメージしていた社労士さんのお仕事とは180度違い、

「人材定着」や「人材採用」に力を入れているところがとても新鮮でした。

 

生きがいをもたらす励ましの介護へ ~理念経営が導く本当の自立支援~

株式会社ファミリーケアサポート 代表取締役 田中 卓 様

生きがいをもたらす励ましの介護へ
~理念経営が導く本当の自立支援~

本日は、札幌市中央区でリハビリ特化型デイサービスをはじめ各種介護事業を経営されている株式会社ファミリーケアサポート、代表取締役の田中社長にお話を伺いました。

 

太田: とても素晴らしい経営理念をされていますね。

 

田中:ありがとうございます。私たちは「理念」を「クレド」という表現で大切にしています。スタッフは現在約100名おりますが、すべてのスタッフが『私たちは、「感謝」と「感動」にあふれ、私たちと皆様が、幸せになれる未来を拓きます。』とクレドを毎朝唱和しています。

 

太田:理念は創業当時から変わっていないのでしょうか。

 

田中:現在の理念は私が経営者になった平成21年からつくりました。私は2代目で、もとは先代が介護事業だけでなくいろいろな事業を手掛けていましたが、平成12年に創業してからは介護事業だけをおこなっています。

 

太田:もともと事業を継承される予定だったのでしょうか。

 

田中:私はもともと東京のIT企業でサラリーマンをやっておりまして、後を継ぐ予定はございませんでした。継承を決断したきっかけとしては「人とリアルに接して仕事がしたい」という思いからです。当時の会社ではスケールの大きな仕事はございましたが、仕事をしていてもリアルな「ありがとう」をどうしても感じられませんでした。両親が介護の現場で直接的な「ありがとう」を感じながら仕事をしているのを見ていて、すばらしいなと感じていたのでこちらの道を選びました。

 

太田:現在では利用者様が100名以上と大変盛況ですが、こちらはどのようなデイサービスなのでしょうか。

 

田中:いわゆるリハビリ特化型のデイサービスですが、弊社は「身体を動かすこと」が目的ではありません。あくまで「目的」のために「身体を動かす」。高齢者の方が生きがいや楽しみを感じられることを目的として身体を動かす、というスタンスで事業をおこなっています。趣味をもう一度できるようになったり、歩けるようになったり。目的の大小は人それぞれですが、過剰介護はせず、あくまでご自身でできるようにするための自立支援を心掛けています。

太田:スタッフ様も100名以上おられるとのことですが、採用についてはどのようにされているのでしょうか。

 

田中:介護業界だけではないと思いますが、人材不足はやはり感じますね。ただ弊社はその対策として出来るだけ多様な働き方に対応にしています。もちろん年齢も20代~70代までさまざまですし、ワークライフバランスに配慮しています。残業は原則せず如何に生産性を高めて定時に帰宅するかが大事です。現在は正社員とパートの比率がちょうど50%ぐらいになっていますね。基本的に採用では「クレド」への共感を基準にしています。

 

太田:人材育成についても伺えますか。

 

田中:弊社の人材育成は大きく2つの柱で成り立っています。1つは「専門性」、もう一つは「人間力」です。人材育成部門を組織的につくっていたりもしますが、これら2つを中心として育成の計画をおこなっています。専門性とは医療スキル・介護スキルのことですが、私たちは専門職なので、スキル面についてはしっかり育成しています。もう一つが人間力で、これは挨拶から始まり問題解決能力など、多岐にわたります。年に1度全体集合研修がございますが、そちらでは『7つの習慣』をはじめ『コーチング』、『アサーティブ・コミュニケーション』『マインドマップ』の研修をおこなったり、知致という人間学を学ぶ本を読み感想文を共有する『社内木鶏会』や、強みを活かす組織活性化として『ストレングスファインダー』を取り入れたりしています。

 

太田:素晴らしいですね。最後に今後の展望を伺ってもよろしいでしょうか。

 

田中:介護・福祉に関わらずクレドを実現できるような事業を横展開していきたいと思っています。もちろん弊社の強みは介護・福祉なので、メインはしっかりとこちらの事業に置くのは変わりません。ただ、より高齢者の方に社会への帰属感や自己高揚感を感じていただけるような取り組みを増やしていきたいなと考えています。たとえば、施設の運営にしても、利用者の方がさまざまな仕事を担当し合って、役割を持って働けるような場にしていきたいなと思っています。

 

太田:本日は貴重なお話を誠にありがとうございました。

 

田中:ありがとうございました。

 

 

 

【編集後記】

田中社長は笑顔が素敵で、理念通りの経営をされていました。

通われている方が、とても生き生きとしており、

社長の言っていた、高齢者が夢や目的をもって・・・

というところだと思いました。デイサービス選びも大切です!

人生に寄り添うフィットネス ~喜びも悲しみも分かち合える(SHARE)会社創り~

株式会社SHARE 代表取締役 佐伯 輝明 様

人生に寄り添うフィットネス
~喜びも悲しみも分かち合える(SHARE)会社創り~

 

本日は、フィットネス事業をメインに展開されている株式会社SHARE、代表取締役佐伯さんにお話を伺いました。

 

 

 

 

太田:メインの事業はデイサービスの介護事業でしょうか。

 

佐伯:もともとはデイサービスから始めて現在も運営しておりますが、一般的なお風呂や食事付きのデイサービスとは違ってリハビリに特化したデイサービスがメインです。またそこから介護認定のない高齢者向けの個別指導フィットネスとして「スマートウェイ」を始めました。もとは高齢者向けだったスマートウェイも徐々に30~40代の方にも利用いただけるようになり、今では20代から年齢を問わず利用いただいています。

 

 

太田:フィットネス事業を始められたきっかけを教えていただけますか。

 

佐伯:私は前職が経営コンサルタントでして、カーブスジャパンのFC展開に携わっていました。通常のジムとは違って、運動があまり好きではない方にも無理なく利用いただけて、お客様にも大変喜ばれるものでしたし、何よりシニアマーケットの成長性と社会性は非常に大きいと感じていましたね。当時お付き合いのあった方々との縁もあり地元札幌で起業にいたりました。

 

 

太田:スマートウェイは利用料金が非常に安いですよね。

 

佐伯:そうですね。週1回の月4回で月額会費6000円です。これはフィットネス業界では価格破壊ですね。ただ価格には強いこだわりがあります。通常のジムはいわば辞める前提であるところが多いのですが、カーブスでは10年間通っている利用者様もおられました。だから私は、「フィットネス事業は死ぬまでのお付き合い」だと考えているんです。一度始められたら途中で退会してほしくはない。トレーナーが一人一人のお客様と深く関係性を築いて人生全体のお付き合いをする。身体のことだけでなく家庭環境も含めてですね。そこに寄り添えるのが弊社の強みだと思っていますし、少しの時間でもいいから自分の身体と向き合う時間を持ってほしいというのが私の思いなんです。長く続けていただきたいからこそ価格は最低限に抑えたいと考えています。誰でも気軽に始められて続けられるようにですね。一週間のうちに自分の身体を見つめる時間を60分でもとっていただきたい。その「習慣」を提供するのがスマートウェイの価値だと思っています。スマートウェイとは「賢い習慣」という意味を込めています。歳を重ねることをネガティブにとらえるのではなく、賢い歳のとり方をしてほしい。だからこそ誰でも長く続けていただけるように、価格は少しでも安くしたいという思いでいます。

 

 

 

 

 

 

太田:すばらしい思いですね。介護業界を始め多くの業界で人材難といわれる昨今ですが、人材採用や人材定着についてはいかがでしょうか。

 

佐伯:現在87名の従業員がいますが、基本的に採用には困っていないというのが実情です。弊社のホームページを見て応募される方が多いですね。人材定着に関しては、強いこだわりがあります。会社をつくるときに決めていたのが、「会社の顔とプライベートの顔が違う人をなるべく減らしたい」という思いなんです。その理由は経営コンサルタント時代に、そういう会社が強いということがわかっていたからです。従業員のみんなが自分らしくいられること、仕事が好きでいられることというのは非常に重要です。ネガティブなこともポジティブなことも言い合える会社にしたいというのが私の思いです。「SHARE」という会社名もそこからきています。「喜びも悲しみも分かち合える関係性」を社員と会社の間でつくりたいという思いからです。なので基本的に弊社で働くことになった従業員には一生働いていてほしいですし、退職してほしくないですね。そのための福利厚生であったり会社としての体制はしっかり整えているつもりです。従業員には家庭第一優先で考えてもらっていますし、目標管理なども極力なくしてみんなが楽しく自分らしく生きられるような環境にしていますね。

 

 

太田:大変すばらしいですね。最後に今後の展望を伺ってもよろしいでしょうか。

 

佐伯:現在3拠点で展開しているスマートウェイをどんどん拡大していきたいと思っています。「全社員の給料を2倍にする」と伝えているので、会社の収益率をあげるためにもこのモデルを広く展開していきたいと思っています。また、従業員のやりたいこと、得意なことを会社のなかでビジネスとして挑戦できるような環境をNPOとして整えているので、そちらも活性化していけたらなと思っています。ビジネスとしての価格設定であったりマーケティング的なサポートについては、定期的に私が相談にのってアドバイスする形をとっているので、従業員のやりたいことを叶えられる支援をしていけたらなと思っています。

 

 

太田:本日は貴重なお話を誠にありがとうございました。

 

佐伯:ありがとうございました。

 

 

 

【編集後記】

佐伯社長の、気軽に運動が続けられるよう「運動を習慣化させたい」というお話がとても印象に残りました。

健康保険料も増加しているなか、運動が習慣化すると体の機能が向上し、病気やケガなど未然予防ができると思います。

従業員との関係も「喜びも悲しみも分かち合える関係性」をつくりたいとうのが、

佐伯社長のお人柄が出ており、長く勤めたい会社になるのだと感じました。

 

圧倒的な感動を創造する葬儀 ~ライフエンディングサポートに込める思い~

株式会社メモリアルむらもと 代表取締役 村本 隆雄 氏

圧倒的な感動を創造する葬儀
~ライフエンディングサポートに込める思い~

本日は、創業57年葬儀社のメモリアルむらもと、代表取締役の村本さんにお話を伺いました。

 

 

太田:まず始めに会社の沿革を伺えますか。

 

村本:昭和35年の7月12日に祖父が有限会社恵庭葬祭社として設立しました。もともとは呉服事業もおこなっておりましたが、昭和47年には葬儀屋一本となり、2010年に私が社長に就任しました。

 

太田:いまでは葬儀以外にもさまざまな事業をされていますよね。

 

 

村本:葬儀をはじめとして飲食事業、リハビリデイやサ高住などの介護事業、健康事業や運動教室などもおこなっております。メインはWith Houseという家族葬の業態ですね。フランチャイズの全国展開も考えておりまして、ちょうど先日東京ビッグサイトで展示もさせていただきました。

 

太田:With Houseはパンフレットなどを拝見しても、一般的な葬儀場とは見た目もまるで違いますね。

 

村本:はい。一般的な葬儀場は100名ほど収容するようなものが多いですが、With Houseは20~30名規模のものが多いです。通常の葬儀屋さんはメインホールをできるだけ大きくしてエントランスや控室を小さくする傾向があるのですが、うちはそうではありません。お客様がホールを使用するのは2日間のうち通夜1時間、告別式1時間のたった2時間程度です。お客様が求めているものはホールの大きさや、祭壇のスケールではありません。大切な人と最後に過ごす時間、みんなで共に故人を送り出す空間。お客様が求めているのはそういったところにあると思っています。だからうちは祭壇のスケールなどを押し付けるようなものはやめて、リビングルームやソファ、個室のベッドルームなど、お客様が皆さんでくつろげるスペースに力を入れた家族葬の業態を始めました。

 

 

太田:なるほどですね。With Houseを始めた頃のお話を伺えますか。

 

村本:With Houseは2008年に始めましてちょうど10年ほどになります。通常の葬儀屋は祭壇の豪華さでお金を得ているところがございますから、祭壇に頼らないWith Houseを始めようとしたときは、社内でも役員のなかで反対の声が出ました。1件あたりの売上が落ちてしまうのではないかという理由ですね。ただ私は祭壇が小さいからといって今までと同じ金額をいただけないかというとそうではないと思っていました。大切な人を送り出す2日間をきちんと提供できれば、納得していただけるはずだと。結果的にはそれが認められてグループ内でも主となるブランドになりました。今ではこの業態を真似して追随する葬儀屋も出てきています。

 

太田:With Houseを始めるきっかけはどのようなものだったのでしょうか。

 

村本:もともと私は切り花の生花市場にいましたので、入社したころは生花部門でした。しかしその頃はまだ分業もすすんでおりませんでしたので、結果的には葬儀のことは一通りこなしていました。そのなかで葬儀は本当にこれでいいのかという疑問が出てきたのです。お葬式は人が亡くなるとご家族が突然忙しくなる。やらなければいけないことがたくさん出てくるからですね。亡くなった人そっちのけでその対応に追われていくのです。結果的に落ち着く時間がつくれるのは葬儀が終わったあとです。疲れ切った家族のなかで葬式を迎える。これで本当によいのかと思いました。昔から葬儀と火事だけは近所の人が手伝うものとされていましたが、時代の流れのなかでそれも薄れていっていて、明らかに葬儀というものがコンパクトなものになっていくことは目に見えていました。時代の流れもあり、思い切ってシンプルな業態にすることで、ご家族の負担を減らしたいと思ったのがきっかけです。家族葬は他のお葬式のご家族が会場にいることもないですし、完全にプライベートな空間でおこなうことができます。

 

 

太田:そのようなきっかけがあったのですね。With Houseが他の葬儀と最も違うところはどういったところにあるのでしょうか。

 

村本:通常の葬儀と比べて、お客様と亡くなられた方が触れ合う時間がとても長いのが特徴です。通常の葬儀では告別式があってお寺さんがお経を唱えたあと葬儀長の挨拶があったのち、「これより先は近親者の方のみでお別れをいたしますので…」という形ですが、With Houseは最後までお客様がいっしょにいれるようにしています。

 

太田:それはなぜでしょうか。

 

村本:一般の参加者の方に葬儀とは何なのかを感じてもらう時間にしていただくためです。「葬儀なんていらない」という声もよく聞かれる世の中になりましたが、そういった方ほど自分の大切な人が亡くなると実際はそうは思わないのです。そして結局慌てて忙しい葬儀になってしまいます。そうならないためにも知り合いのお別れのところに参加して、その葬儀を通じて自分の両親や家族が亡くなったときのことを考えて、向き合う時間にしていただきたいのです。With Houseはご家族が忙しい葬儀にならないように、忙しさを極力排除しています。一般の方にも葬儀とはどういうものなのかを知っていただいて感動を体験していただくためにも、お別れの空間づくりにはとても力を入れています。

 

太田:空間づくりではどういったところに力を入れられていますか。

 

村本:たとえばBGMもオプションではなく、すべての葬儀で生演奏です。在席ピアニストは40名ぐらいいますね。五感に訴えかけるような空間づくりをおこなっています。感動的な記憶に残る、琴線に触れるような空間づくりをするには、BGM一つ妥協したくないという思いからですね。お客様からそれなりの代金をいただいていますから、祭壇だけでなくそれに見合うような付加価値を提供しないといけないと思っています。

 

 

太田:会社の理念も「感動を創造する」ですね。

 

村本:はい。ものすごくシンプルです。葬儀屋は究極のサービス業だと私は思っています。人が亡くなったときの最後のお別れの空間はやり直しがききませんからね。究極の緊張感のなかで葬儀はおこなわれます。そこで満足のいくものを提供できると、お客様との距離がものすごく近くなるんですね。それが自分たちの喜びでありモチベーションです。常にどんなことでも人に感動を与える。感動は過去の事例ではなく自分たちで創り上げていく。そういった思い出とりくんでいます。

 

太田:すばらしいですね。最後に今後の展望についても伺えますか。

 

村本:うちは単なる葬儀屋でなく、ライフエンディングサポート企業であると自分たちを定義しました。人が生まれてから亡くなるまでさまざまなことがあるなかで、今までは葬式というイベントだけをおこなっていましたが、その手前の部分でお手伝いできるところはしていきたいと思っています。たとえばお寺さんとのアライアンスですね。今は昔と違ってお寺にいく機会も減っていますが、お寺をよりみんなが立ち寄れる場所にしたいと思っています。子供たちに勉強を教えられるような寺子屋だったり、居場所のないお年寄りが集まるお茶会だったり、子育てママ同士がつながるコミュニティの場だったり。普段お寺さんと付き合いのある私たちだからこそ、お寺をより地域に馴染みやすいものにできたらいいなと思っています。それ以外にも自分たちでできることは自分たちで、こういった思いに共感してくださる企業さんとは一緒につながって、人生をより豊かにできるようなサポートのプラットフォームをつくっていきたいと考えています。

 

太田:本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

村本:ありがとうございました。

 

【編集後記】

私の考えていた葬儀は、気が動転している中で、慌ただしく言われるがままに進んでいく・・・というイメージがありましたが、社長のお話を聞いて、お葬式の概念が変わりました。大切な方が亡くなった時に、最後の時間は一緒に過ごしたいものです。

時代の流れにのり、役員の反対を押し切り事業転換したことで、今注目される企業になっているのだと思いました。社長のお話を聞いていると、葬儀がリアルにイメージされ、私の親が亡くなったら、と置き換えて考えてしまい、涙が潤んでしまいました。

 

高級内装設計・施工の伝統 ~若い人材がやりがいを持って働く会社~

株式会社愛木工業 代表取締役社長 北嶋 仁 氏

 

高級内装設計・施工の伝統
~若い人材がやりがいを持って働く会社~
今回は昭和13年創業、株式会社愛木工業の4代目社長、北嶋さんにお話を伺いました。
太田:創業当時のお話を伺ってもよろしいでしょうか。
北嶋:昭和13年に中村椅子製作所として私の祖父の義兄が創業いたしました。
そこから私の祖父が引き継ぎ、その後父が継承して、平成20年に私が社長に就任しました。
元々は特注椅子の製作をおこなっていたのですが、祖父が継いだタイミングで、
特注家具を取り扱いはじめ、今では店舗内装の設計から施工までワンストップでおこなっています。
太田:数々のブランドショップやレストランの内装を手掛けておられますよね。

 

北嶋:うちは昔からいわゆる量販ではなく、ハンドメイドで高い技術を必要とするものの製作に絞って事業をおこなってきました。
高い技術力が評価されている歴史もあり、今でもブランドショップやレストラン、そして科学館などの文化空間を手掛けることが多

北海道のいわゆるスーパーブランドの店舗は大体弊社が手掛けていますね。いです。
太田:すごいですね。高い技術力が必要となると職人さんの育成は大変ではないですか?
北嶋:もちろんその通りですね。高い技術力が売りであり歴史である以上、その歴史を守るためにも職人の育成はとても大切です。特にうちは30人いる従業員のなかで職人の半分以上は20代~30代です。
技術力の教育に関しては工場長に任せていますが、特に身だしなみや挨拶といったところの指導は意識的に心がけています。どれだけ腕が立っても礼儀がなくてはいけない。ものづくりはひとづくりであり、人として立派でなければならない。そういった部分は非常に大切にしています。
また、うちは意識的に従業員に「責任を持たせる」ようにしています。内装設計・施工において、どこからどこまでを担当者が手掛けるというのではなく、解体から積み出し・発注・設計施工などすべてを担当者に一任しています。その理由は、それがこの仕事の醍醐味だからです。
私も20代の頃にこの業界で働いていたとき、一人で何千万円もの大金を動かす感覚にとてもやりがいを感じていました。内装は1カ月~2カ月の短期間で終わりのある仕事ですが、終わったときにお客様に喜んでいただけたときの幸せは何ものにも変えられません。そんなやりがいを従業員にも味わってほしいからです。だからうちはいわゆる分業や流れ作業といったことは一切おこなわないようにしています。
 
とことんやりがいと責任にこだわり、高級・高品質のものづくりに専念しています。
太田:20代~30代の従業員さんが主となって働かれているのはすごいですね。
北嶋:私は礼儀はしっかり指導しますが、会社としてタイムカードなども廃止していて、働き方については自由にしています。その代わり責任も持たしています。一人ひとりが自分の仕事に責任を持って、自分の好きなように働いてくれたらいいと思っています。そうしないと仕事は楽しくないですからね。責任の大きさが、従業員がやりがいを感じて働いてくれている理由ではないでしょうか。責任を持たせないと人は成長しませんし、仕事の楽しさもわかりませんからね。
従業員は本当にめんこくて、よく働いてくれています。
太田:社長のお人柄とご指導のやり方がすばらしいからでしょうね。
本日は、貴重なお話をいただき誠にありがとうございました。
北嶋:ありがとうございました。
【編集後記】

代々受け継いできた高い技術力から、自社にしかできない物に拘ってやってきたというと

ころに感銘しました。従業員も誇りを持って仕事をしている素敵な会社です。

従業員を信頼し「弟のようにめんこい」と話す社長の表情が印象的で、憧れる社長です。

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